設定運命黙示録
 
 
第七部
 
 
碇シンジ=初号機を無くした挙げ句にとらわれの身、無力な生け贄として竜尾道にて幽閉中。主人公であるので、その幽閉の有様を中心に物語は進むはず・・・だが、とりあえず綾波レイの方が大変であるのでそちらを優先してお話がすすむらしい。
 
 
綾波レイ=感情をなくせばあらゆることがどうでもよくなり、なにもしなくなるはずなのだが、活動しまくりの新本部の働き頭。制服という殻を脱ぎ捨て飛び立つ季節か。恐れという茨の森、または崇拝という岩だらけの野に追いやられても、ただ1人、使徒戦の重責を担う。ウルトラマンレオにおけるウルトラセブン、諸星ダンのような立ち位置。零号機とのシンクロ時間がごく短くなり、その分、参号機の新パイロットに任せることになるのだが・・・
 
 
惣流アスカ=日本における家が無くなり、独逸に戻ることに。ただそこに日本でのような騒がしい家があるかといえば。しばらくはギルにて静養。まさか、このまま終わることはないと思うが・・・
 
 
碇ゲンドウ=ある人のおたよりによると、七つ目玉のゲンドウは輝いている、らしい。いつ罷免してやろうかとてぐすねひかれていたが、とうとうネルフの総司令ではなくなってしまった。ちなみに、後任は極めつきの卑怯者。息子と同じく竜尾道で幽閉中だが、あえて救出の手を断り残留したあたり、この親父もどうなのであろうか。夜釣りが趣味であると二十話にて判明する。
 
 
葛城ミサト=ざまよえるオランダ人船長状態。絶対にならなくちゃならないあたり、やはりポケモンマスターに近いのだろうか。十二人の新チルドレンをゲットしてこい、などと無茶を言われた悲劇の女。しかし、作戦部長よりなんか向いているような気がせんでもない。自由が利く分、加持ともこれでいつでも会えるし。自分で産んで育てた方が遙かに早いような道のりではあるが・・・・これはこれで、幸せなのか?
 
 
赤木リツコ博士=完全にチルドレンロス状態。希望を打ち砕かれた分、心の傷は深い。伊吹マヤも上海に行ってしまい、もうお籠もりから引き出せる人間がいない。気づいたら研究室でミイラになっていたとかもありえる。しかし、脳は冴えきっており、誰もが不可能だと思っていた高次元難作業をあっさりやってのけたりの大賢者様状態である。
 
 
冬月コウゾウ=副司令。全てにおいて苦り切っている。特に作戦指揮の新人事については苦りに苦った。ヘタに現職に残されただけに最も苦悩が深い人物。とはいえ、新本部のことについてはあまり悩まない。苦るが。旧第二支部の人間は、うっすらと救出時の記憶があり、当然、本部の人間、さらにいうなら誘導してくれた鈴原トウジと洞木ヒカリにも絶大なシンパシーを感じており、いってみればかなり強力な味方となっている。合併劇にありがちな衝突が(物理的にはアレだが)全くない理想的な新本部になるはずだったわけで。悩むのは、結局、碇家のあの三人のことなのである。これはもう、・・・・・・愛?
 
 
鈴原トウジ・洞木ヒカリ=並べてあるのは当然、意味がある。運命の悪戯か、一線を越えました・・・・・・え?もちろん、そういう線じゃありませんよ。なにニヤニヤしてるんですか?先生!読者さんがヘンです!・・・さて、いいつけておいてなんですが、一般人とエヴァ操縦者、チルドレンとしての、戦う者を分かつ線です。あの夜の怪異に招かれ使徒達の影を踏み、境界を越えた少年少女。さて、綾波レイに指名され、選ばれるのはどちら?
 
 
水上左眼=ドラゴンエヴァ、竜号機を駆る竜尾道の政を司る者にして鍛冶師。左眼は「サガン」とも「ヒダリメ」とも読む。本人曰く「好きにするがいい」。それで好きにした碇シンジに妙なあだ名をつけられて言い返せなかった。押しも実力もあるが口はヘタ。碇ユイの懐刀を自称するだけあって地域ぐるみでユイ様大事。それなのにゲンドウ捕らえて逆らったのは、息子の代理に第三新東京市に出陣した折、ユイさまが自分たちのところに寄ってくれなかったから・・・・・・・だけではなかろう、たぶん。座右の銘は”女に二言なし”。趣味は釣り。暴走族の姉がいる。
 
 
相田ケンスケ=エヴァにはまあ、乗らないんじゃないかなあー、と思われる。それよりもまず、彼が乗るための「メガネエヴァ」を製造しないといけないし!土偶みたいな感じか。とりあえず、運命にこづき回され混乱しまくる鈴原トウジと洞木ヒカリのフォローができるのは彼だけだし。選ばれし者のただひたすらの不安を癒し、ほんとうに選択の余地はないのか・・・選ばれないゆえの疑問を投げる資格が彼にはある。
それとは関係ないが、リレー小説「夜歩く」の彼の章はおすすめ。ペットボトルをごくごくする綾波レイが素敵。
 
 
日向マコト=残され組の1人。えんやこらと築き上げてきた高みを知るがゆえ、柱を抜かれてガラガラと崩れた後の状況に苦しんだり。葛城ミサトの後任にはさらに苦しめられたり。苦あれば・・・楽があるでしょうか。
 
 
伊吹マヤ=上海に飛ばされてチャイナマヤさんは憂鬱。
 
 
青葉シゲル=世界は縮まったとはいえやはり遠い北欧。おまけに実にやることがなくヒマ。楽と言えば楽。楽あれば・・そのうち必ず苦がくるでしょう。