幻奏戦記ルリルラのリプレイ
 
 
第二回「ほんとはシナリオにはいるのは今回が初めてだったけど、注意点は全回と同じ」の巻
 
 

 
 
<石龍GM>あー、みなさんこんにちは、もしくはこんばんは、あるいはおはようございます。石龍屋厨房でこそこそっと続けるアングラ連載、ルリルラリプレイのお時間です。
こそこそっと続けるのは別にルリルラのせいではなく、新ジオシティーの容量問題がいまいちよく分からないので成り行き見守り状態だからです。いやー、ほんとに残り容量が後わずかで七つ目玉も車窓でしのいでいるわけで。これで「やっぱり容量アップはやめました」とか言う日には・・・・十一月五日の時点でまだです。”ルリルラ”で検索してきた人(まあ、まずいないでしょうが)はわけわからないことだらけですいません。
 
すぐに本文に入りますのでいましばらくのお待ちを・・・・・・・
 
 
きくたけリプレイだとこのへんで「今回予告」が入るところですなあ。
代わりにシナリオのタイトルを。ルールブックについているやつですから石龍の手柄でもなんでもなく、そのまんまですが。
 
 
「貴方/貴女がいなくても」
 
 
成井豊さんの戯曲みたいな感じですなあ。
さて、はじまりはじまり〜
 
 
石龍GM(GMとはゲームマスターの略。ちなみにプレイ中、マスター、なんて呼ばれたことは私はないぞ、つまりは石龍のことで別に新たなキャラクターではない)
 
 
「さて、シナリオをやろうかねえ。用意はいいかね」
 
 
石龍M(ただ一人のプレイヤーで石龍の弟。Mはマスター、とは呼ばないし、石龍がムカついているわけでもない・・・・もう死語ですかね、MMでマジムカツクとかゆーのは)
 
 
            「あー」
 
 
互いに緊張のかけらもないスタートである。ざーとらしいのでたとえ演出上でも歌姫に「ええ、いいですわ!」とか言わせてみたりしないので、非常にタルタルな気分である。
たった一人のプレイヤーにこんな調子(テンション)でいられる心境は一度でもマスターをやった人ならよおーくわかるだろう。だが、コーヒー牛乳さえあれば石龍はくじけないのである。
 
 
石龍GM「さて、まずはチミお得意のロードス島じゃないのでルリルラ世界についてどれくらい知っておるか、ちょいとテストしてみましょう。特徴をおもいつくばかりに言ってみたまえ。テキスト(ルールブック)は三日前に渡しておいたはずだよね?」
 
 
石龍M「えーうー」
 
 
さて、彼が答弁に詰まった田舎代議士のような声をだして記憶を探る顔している間に<ロードス島>についてちょいと説明。これはロードス島戦記のことで、パーンやディードリットがでてくるファンタジーである。一時期、兄弟そろってはまりまくりました。なんせ電車を乗り継いで山の中から都会までCDドラマを買いに行ったことだってあるのです。今は<ギャラクシーエンジェル>の方が好きです・・・・・って嘘!!嘘です!ちょっとした冗談です。石龍Mはまだ好きで、最新作の新ロードス4を先日買ってきて私に「読め」といいます。それはともかく、このロードス島はテーブルトークRPGにもなっていて(順序からいえば逆なんですが省略)これはさんざんやりまくったのでいまさら背景世界の説明なんぞいりません。
 
テーブルトークロールプレイングで、”役割を演じる”遊びですから、背景世界のことを知らないと役も演じにくいところがありますね。知っていればそのぶん、楽しめると。
プレイヤー人数が多いと、新ゲームで新プレイとなると、けっこうそのへんが面倒かもしれません。まあ、謎を解いてお宝手に入れてサイコロ振ってモンスターを倒してキャラクターが強くなればそれで満足、という人も当然いるでしょう。テレビゲームでは画面を見れば一目瞭然ですが、テーブルの上には想像力で共有する”雰囲気”しかないのですからよけいにたいへんです。
 
 
石龍M「ロボットがでてくる」
 
 
石龍GM「それと?」
 
 
石龍M「ファティマが出てくる」
 
 
石龍GM「まあ、歌姫のことだな・・・・ロボットもほんとは奏甲なんだが。それと?」
 
 
石龍M「敵が出てくる。バケモン」
 
 
石龍GM「奇声蠱のことだな。でかい虫で下っぱでも五メートルあるからロボットに乗らないと倒せないわけだなー。ナウシカと違って蠱は世界を守らず襲いかかってくるわけだ・・・・それと?」
 
 
もちろん、尋問してるわけでもいじめているわけでもありません。前述のとおり、こういたイメージの共有作業は大切なのですたいへんなのです。一応、言い訳しておくとここでさらさらルールブックを暗唱するようデキ杉君はそもそもゲームなんかしません。お国のために働いています。ちなみに石龍M君の中学の頃の友だちにモノホンの官僚がいるそうです。そういう人は我知らず巻末のシナリオ部分まで完全に読み込んでしまうでしょうからこれでいいのです。これでいいのだ〜これでいいのだ〜
 
 
石龍M「そんくらい?」
 
 
石龍GM「まあ、そんなもんだろう。要するに、ファイブスターとダンバイン足して二で割ったようなもんだと思えばいい。主人公プレイヤーが現実世界から異世界に召喚されたあたりとか、女の子キャラを従えてロボットで戦うあたりとか・・・・・・我ながらナイスな説明よのう。・・・・・で、もうひとつ肝心なことがある!!」
 
 
石龍M「なにそれ?」
 
 
石龍GM「・・・・この世界、アーカイアには女しかおらん!!ことだ。RPGの定番NPCである宿屋の親父や武器屋の親父がどこ探してもおらん!!ということだ。見つけたらかなりレアかもしれん・・・・ここらへん、たいていの人が太字にしたり色を変えたり大きなフォントを使用したりする点だろうが、万が一、慎み深い女性読者がいたら困るので、あえて普通にさらっと書いてしまってはいるが、これはかなり重要かつ恐るべき点であると私は思う・・・確かに男の夢っぽい世界ではあるが、テーブルトークマスターにとってはこれはかなり負担を強いる点であると・・・・・そういうわけで、男言葉でしゃべってしまっても、プレイヤーの君の脳内では女言葉に変換して聞き、理解するように。
分かったね?」
 
 
石龍M「へーい」
 
 
石龍GM「・・・・にしてももう3ぺーじめか。話し言葉の情報量はすごいもんがあるなあ・・・・。いらん説明をするからだろうか・・・・つーわけで、プレイヤーは小説とかアニメと違って、ドラマチックに歌姫と出会ったりするシーンや初めての異世界に困惑する登場導入シーンをいきなりカットされて、ゲームを始めるように”なっている”。
歌姫とはすでにコンビを組んで、それなりに相手の素性も分かり、ロボット、奏甲ももらっていて、いつでも冒険始められますよスタンバイあったまってまーす状態だ。これは手抜きじゃなくて、ルールブックにそう書いてある。ほんとに裸一貫からはじめたり、いろんなスタート方法があるみたいだが、このお手軽方式でよかろう?」
 
 
石龍M「うん」
 
 
石龍GM「というわけで、プレイヤーを蠱退治目的に召喚した”評議会”がその責任をもって準備は万端に調えてくれて、家(あと)のことは任せて仕事だけすればいいわよ〜んてな感じで・・・・今回は仕事も斡旋してくれる・・・・初心者だしこれでよかろう?旅立ちの村の村長がゴブリン退治を依頼してくるのと同じだ」
 
 
石龍M「うん」
 
 
石龍GM「AIより会話してねえ感じだが・・・・・ここでお前にも少ししゃべらせてやろう。相棒の上山田直二郎とはどういう風に出会うのがよいかね?」
 
 
石龍M「おまかせ」
 
 
石龍GM「じゃあ、元が上田だから、一人で旅するのは不安なので、新人で事情があまり分かってないわりにはフォイアロート羽つきになんぞ乗っている実力未知数の君と口八丁手八丁で組むように仕組んだ・・・・・と。つうか、金が足りないのにどうしてもフォイアロートに乗りたいとダダをこねてる君に金を貸したとか・・・・まんま”トリック”だが」
 
 
石龍M「こっちは真山だから”ケイゾク”だし」
 
 
石龍GM「アイドル歌姫なんて連れてるとなにかと金がかかるから、おそらく金銭関係、金の繋ぎ目が縁の繋ぎ目だったんだろうさ。あー、つうわけで、二人そろって評議会に呼ばれて仕事をもらうとこから・・・・・評議会の人、ここは女しかおらんからおそらく、おばさんだろう。名前はしらん。ドイツ系の名前がベースだから、”仕事せえ代”、とかじゃあないだろう。ハタラ・ケーヨとか?」
 
 
石龍M「で?」
 
 
石龍GM「ふつー、ロボットのパイロット、機奏英雄とかいうのは、四人か五人くらいで小隊組んで蠱退治して各地をまわるらしい。メインは蠱退治だからなあ。人間同士のトラブルはどっちかというと首をつっこまない方向で。女のケンカにかかわるとろくなことにならないからなあ。あー、それから歌姫とはピュアな関係を保たないといけんらしい。乙女じゃなくなると歌姫パワーがなくなるんだそーだ。あー、それからこの世界は子供は適齢期になってとある塔で清めの儀式をすると授かるらしい。あー、それで仕事なんだが・・・・・えー、ぶっちゃけていうと、今回は蠱退治じゃないんだわ」
 
 
石龍M「それで」
 
 
石龍GM「えー、蠱退治をしてまわっとる、とある小隊・・・・あー、”ジコーの千鳥足小隊”とかいうのがちょっと厄介なトラブルを起こしたんでちょっと頼むぜ、というわけでトラブルをバスターしてほしいわけだわさ。隊長はマロイ・スベッソンとかいう北欧人の親父、43才で3レベル英雄・・・・あー、このおっさんとは戦わないでええからデータはないのう。詳しい内容は現地いって聞いてくれや、みたいな」
 
 
石龍M「引き受けていいか、上山田と相談する」
 
 
石龍GM「あのなあ・・・引き受けなかったらドラゴンと戦うシナリオ(パラダイス・ラグーン)になるぞ・・・・”ユーはそれでもいいのかな?”と上山田は云う。・・・・・って嘘。
いきなりキモイ蠱と戦わなくて済みそうなので、上山田は賛成。歌姫のリリエも賛成」
 
 
石龍M「じゃ行く。レッツゴー」
 
 
石龍GM「あっぽー。それでは、イミットという現地の街へいきました。なんとなくあちこち戦闘したみたいに破壊されています。で、依頼のあった”ジコーの千鳥足小隊”のベースキャンプに着きました。でかいテントとか張られてたりロボットが何体がいたりしていますが、雰囲気は暗いです。よくみりゃ表のロボットも壊れていて、修理中だったり」
 
 
石龍M「なにがあったんだ。・・・・とにかく隊長に会う」