スーパーロボット七つ目大戦β
 
 
<すなのあらしにかくされてルート>
 
 

 
 
タイトルもそうですが、実物もこうやって石龍屋厨房にかくれているのにみつけてくださった目がよい皆様、こんばんは、石龍です。さて、ここまで文章を目でおってこられて違和感をもたれた方もいらっしゃるでしょうが、これは最新一太郎、2005で打っています。ワードから早々に出戻りです。慣れるも何もなかったわけですが、やはり長年の習性というものはおそろしいものですね。方向キーの下で確定、とか。指先の安定感が違います。というわけで、気分を変えるためにαからβに変えたタイトルですが、こうなった以上、βからγに変える、変えよう、変えるべき、かとも思いましたが、ややこしいことになりそうなのでやめます。
 
 
その代わりに、ひとつ「お遊び」をやりたいと思います。
ドロン・ベル、裏の名前はロボ・クラナド、の所属キャラクターたちの「合体攻撃」を募集します!異文化交流させた方がおもしろいので作品の垣根を越えた方がわたしは好きです。惣流アスカ、碇シンジのむこうをはった渚カヲル、綾波レイのユニゾン、が王道でしょうが。わはは。もちろん、かっこいい決めぜりふも忘れずに。 まあ、なんせおまけですから。スパロボ未経験で、合体攻撃って何?という方はこの際なので勉強しましょう。わはは。
 
 
さて、ゲームの方も第三次〜が発表されて納得のSEEDや意外すぎるバーチャロンなど新メンツが参戦するようですが、石龍の予想は外れでした。「ゴーダンナー」がくると思ったんですけど・・・ゲームにもなってるし。お色気担当として。まあ、銀河が舞台のようですから飛べないのは連れて行けないんでしょう。イデオン、トップをねらえ、といい宇宙銀河してますしね。
 
 
おしゃべりはいいとして、そろそろ本題に入りましょう。
 
 
さて、葛城ミサトの出したなぞなぞの答えは・・・・・・
 
 

 
 
「鳥取砂丘にあるバビルの塔です。バビル2世くんの持ち家ですから遠慮はいりません」
 
 
三十分後、バビル2世を連れて会議室に戻ってきた葛城ミサトはぬけぬけと答えを告げた。机には、このタイムリミットに己の全知力をかけて立ち向かった者たちの抜け殻がつっぷしていた。
脳みそも三十分、全力で使用されればこうなってしまう。別に葛城ミサトにおごるのがどうしても、死ぬほどイヤだったわけではない。肉体に限界はあれど、知力に限界はなし、不可能を可能にしてきた自分たちのプライドの問題である。だが、わからない。
分からなかった。
 
 
まあ、わかるわけはないのだ。鳥取砂丘までは皆、開始三秒くらいで行き着くのだが、そこで行き止まりになる。レフィーナ艦長、ショーン副長あたりはそこらで満足する。とりあえず行き先さえわかって艦を運航できればいいのであるから。
 
 
ただひらけた場所というだけならば、ほかにいくらでも場所はある。葛城ミサトの考えを反映するなら、その地はそれ事態が要害になり、敵を撃退できる、そんな能力がなければならない・・・・いくら砂丘とはいえ、しょせんは日本国内のことであり、年間三万人くらいは訪れる観光地でもあるのだ・・・地元住民の方々に迷惑がかかるのでは・・・それではまた要件をはたせぬことになるであろうし・・・・しかし、ほかにらしいところなど。
 
 
三十分という時間設定もいやらしい。これがもう少しでも長ければ、彼らは独自の情報収集を行って正解にたどり着いただろう。葛城ミサトがネルフというバックボーンをもっていたとしても、現在、そうそう無茶な伝手は使えないはずであり、思考する条件はそれほど変わらない。ヒリュウ改の中で都合のつくものを頼ったはずで・・・・
また短ければ、早々に頭を切り換えて、単純な答えを弾いてそこから連鎖させて、次善の正解にたどり着いていたはずだった。
葛城ミサトが人様のものを使用することに対して、抵抗が、機密組織の出身のくせして、ほとんど、いやまったく「ない」ことを考えれば・・・・ぬけぬけと聞いたに違いないのだ。
 
 
巨大ロボット・ポセイドン、怪鳥ロプロスらそこいらの一般家庭にはしまっておけない”しもべ”をもつ彼が、自らの「秘密基地」をもたぬはずがない、とあたりをつけて。
 
 
もしくは、バビル2世の方から、外面だけは涼しい顔をしながら、小学生宇宙人四人組のことを考えたりする葛城ミサトの腹を読んで申し出たのかもしれない。
 
 
それが、バビルの塔。
 
 
正確には、第二バベルの塔、とでもいうようなもので、本物よりは多少小さい。
葛城ミサトがバビル、バビル、と呼ぶのでそのままにさせているが、本当は「バベル」である。ヨミの活動に備えて日本国内に建設しておいた出張所である。もちろん、ポセイドンやロプロスの修理なども可能であり、バビル2世の軍師ともいうべき”コンピューター”の小型版「ウルミルダル」がいる。戦闘にて生体エネルギーを激しく消費すると老化が急速に進むのでそれを抑えるための休憩所でもある。お約束の砂嵐陽炎発生装置もついており、人の目にはつかないようになっている。おまけに、ヨミ勢力との武力決戦を想定してそんじょそこらの秘密基地などくらべものにならぬほどの凶悪な迎撃設備もある。
ヒリュウ改もそうであるが、まさしく葛城ミサトの都合のよい願いがそのまま結実したかのような充実ぶりである。これを使ってくれてもかまいません、とバビル2世の許可をもらって上機嫌な葛城ミサトはシャレのつもりでクイズなんぞにしてしまったのだが
 
 
砂漠で遭難した人がある生き物の名を呼びました。さて、その生き物とはなんでしょう?
 
とかいうサルヂエクイズとかは訳が違う。(ちなみに答えは「み、水」で「ミミズ」)
 
 
知っていなければ絶対に答えとして出てこない。てめえたちの運命がかかっているならなおさらのこと。知恵の先走り、いわゆる溺死軍師、略して溺師はここにはいないわけだ。
葛城ミサトがそういう心根を試した、というなら、まだ納得もできるが・・・あの顔
 
 
「・・・・・・なんか、皆さんの目が厳しいんですけど。なんで?」
「・・・いえ、僕にはわかりかねます」
バビル2世に問いかけても、答えはかえらない。
 
 
ただ、おもしろそうだったから聞いてみました、というあの顔・・・・
 
 
「え?なんでそんなに不機嫌そうなんですか?あの、城田さん、ねえ、ロジャーさん、ねえ遙・・いやあの紫東大尉・・」
ぞろぞろと会議室を出て行く者たちに呼びかける葛城ミサト。けれど返答はなし。
ひたすらに目が冷たい。
 
 
「べつに・・・・・・葛城三佐になにをおごってさしあげようかと・・・・皆で相談を」
 
 
「え?え?なにそれ?もしかして、ほんとに鳥取だったから怒ったんですか?いや、そんなにひねって考えなくても・・・って皆、ドロシーちゃん化してるし!目に隈が!」
 
 
自分たちの首領であるからこそ、アタマにくる、ということは確かにある。
アタマにきているからこそ、頭脳ではおさえようがない。・・・・、ということだろうか。
人の心の不思議さだが・・・
 
 
「鳥取もいいところですよ、水木しげるロードもあるし!ねえ〜いきましょうよお・・・あ、そうだ現地に着いたら・・・・にへへへ」
なぜか、引き留める葛城ミサトが鳥取名物を皆におごるような話になっていたり・・・まるでその調子が鬼太郎によりかかって無理な仕事をやらせようとするネズミ男のごとく。
 
 
バビルの塔の主人は、コンピュータに管理され人の気配も知らず永く静穏のままにあった自分の城が、この先どうにも賑やかになるであろうことを予知して、その許可が正解であったのか誤りであったのか、すこし、考えた。はるか昔に置き忘れていた感情というもの、困惑と興奮、ごくごく薄く希釈されたそれらをまじえて。