魂合体!!スーパーロボット七つ目大戦SARABA
 
 
<正ルートエンド:正義は刈る>
 
 

 
 
 
新西暦1××年
 
 
悪党が豊作で、なおかつ精神コマンド封じの秘密兵器のおかげもあって好き放題やってきた今年であったが、とうとう年貢の納め時がやってきた!ロンド・ベルを筆頭とした正義ロボット勢力の司令官たちは、これを言うためにここまで屈辱に耐えてきたといえる。
 
だが、さすがに腹の内に収めずにリアルにまんま口に出したのはドロン・ベル首領にしてロボ・クラナド家長たる葛城ミサトだけであった。
 
 
「とうとう年貢の納め時がやってきたわよ!!これまでの延滞含めてガッツリ徴収よ!!」
 
 
そのままだとさすがにお代官さま臭が出過ぎると思ったのか、多少は現代役所風に寄せた。
ある意味、虎に翼を生やして野に放たれた、と評されたネルフの作戦部長も最終決戦を前にして思い出すものがあったのかもしれない。そういえば、公務員だったかなあ・・・
 
 
飛行戦艦・ヒリュウ改の大食堂にて。主だった面々が集められていた。
 
本家独立部隊ロンド・ベルよりさらに軍人度が下がり、異業種度合いが高い面々は通常どのような順で紹介しようと角がたつものだが、この場ではそれはない混ぜ混ぜぶりであり、数々の・・・ゲームのシナリオ風にたとえるならば五十話は越えるほどの長い激戦をくぐりぬけてきた練られ具合は、まさにひとつの家族であった。家族をどの順で紹介しようと誰が文句をつけるはずもない。優劣もなく、ただ便宜上のこと。誰のロボットが強いだの戦果をあげただのいうせこいことを言う者はひとりもいないので、参加の若い順にその名をあげていくと
 
 
ニコラ・テスラ(電気騎士)ネオン・スカラ(双眸黄金瞳式バッテリー)エミリー(アルテミス)ジョー(ヘパイトス)・・・・作品名「黄金のガクトゥーン」「同・シャイニングナイト」より
 
 
イッパツマン(三冠王)イッパツウーマン(逆転王)放夢ラン、ハル坊、2−3(トッキュウマンモス)・・・・作品名「逆転イッパツマン」より
 
 
十凍キョウ・守凪リョーコ・三崎シズノ(ゼーガペイン・アルティール)・・・作品名「ゼーガペイン」より
 
 
人造寺三郎(TPS)能御苑洋子(謎の事件棒)・・・・作品名「神宮寺三郎シリーズ・謎の事件簿」”から”インスパイア
 
 
KOSーMOS(全身兵器)・・・作品名「ゼノサーガシリーズ」より
 
 
金田正太郎翁(鉄人28号)・・・・作品名「鉄人28号」より
 
 
アラド・バランガ(九十九式) ゼオラ・シュバイツァー(パーフェクトジオング)・・・・作品名「第二次スーパーロボット大戦α」より。但しMSは例外。
 
 
つばさとヒカル(ヴァヴェル)DD(ライオール)オルディナ(グラング)・・・作品名「フィギュア17」より。ロボットの方は「ギガンティックドライブ」から。
 
 
バビル2世(ポセイドン・ロプロス・ロデム)・・・・作品名「バビル2世」より
 
 
ちせ(最終兵器)・・・作品名「最終兵器彼女」より
 
 
神名綾人(ラーゼフォン)美嶋玲香(ミーゼフォン)・・・作品名「ラーゼフォン」より
但しミーゼフォンは創作。
 
大十字九朗・アル・アジフ(デモンベイン)・・・ドクターウエスト・エルザ(デモンペイン)・・・・作品名「斬天魔大聖デモンベイン」より
 
 
赤木俊介・青山圭一郎・桃井いぶき(ダイ・ガード)・・・・作品名「地球防衛企業ダイ・ガード」より
 
 
ロジャー・スミス・ドロシー(ビッグオー)・・・作品名「THEビッグオー」より
 
 
惣流アスカ(エヴァ弐号機)綾波レイ(エヴァ零号機)渚カヲル(エヴァ四号機)・・・作品名「新世紀エヴァンゲリオン」より
 
 
と、まあ、バラエティ豊かすぎる・・・年齢層もかなり若めの集団であった。
 
そのままロンド・ベル入りしていれば、若さ故の過ちを警戒されて、2軍配属になっていたかもしれないが、ここドロン・ベル兼ロボ・クラナドでは皆が大車輪で働いた。
ちなみに、分かりやすくぶっちゃけると、ドロン・ベルが「裏の仕事も辞さない隠密系」であり、ロボ・クラナドが「表の顔」であり、世間に疎いメンツが活躍する、という配分。
 
 
そのあたりを見事無駄なく死傷者もなく、悪党軍団から相当な恨みを買いながらもするり、とやり抜けたのは、レフィーナ艦長、ショーン副長、城田氏、紫東遙ら首脳陣の苦闘の成果でもある。精神コマンダーゼロを全て解放できたのは、まぎれもなくこの戦団の手柄であった。小粒でもピリリと辛い、裏から悪党軍団の足をひっぱりまくる遅滞戦術がなければどれだけの一般市民が泣いていたか。コスモレンジャーJ9が参戦してくれてもおかしくなかった。その間、ロンド・ベルの主力級は心置きなく必殺技の特訓だのレベルアップだの機体改造だのに集中できた。ティターンズが手柄を横取りにきたら、遠慮なく背中から蹴飛ばして悪党軍団とカチ合わせたり、といろいろと忙しかったのだ。その稼働ぶりは、ネルフ司令、あの碇ゲンドウからねぎらいのメールが届いたほど。単に綾波レイが心配なだけだったかも知れないが。ちなみに、碇シンジ(エヴァ初号機)との合流は今だ果たされていない。完全にマジンガー一家の末っ子コンビとして可愛がられているのでおそらくこの大戦が終わるまで解放されない。兄連中が怖いので引き剥がせないのであった。
 
 
「モミアゲとか伸ばしてんじゃないでしょーね」「まあ、たくましくはなったかなア」
生きてるのは間違いないし、こうなれば早く終わらせるほかない。「いや、シンジに会いたいとかじゃないんだけど・・・つうか、あのバカの方から帰りたいとか戻りたいとかないわけ?!」「いやアスカ。思ってても口に出せるメンツじゃないわよ?マジンガーよ?」
「そ、それもそうね・・・」「もどってきたら、なぐさめてあげる」「レイ、やさしいー」
「もちろん、僕もシンジ君をなぐさめてあげるさ・・・フフフ」「お手柔らかにね・・・」
 
そんな会話をしつつ、強引にやらなかったのは、惣流アスカたちもこっちの生活に馴染んでいたせい。特につばさとヒカルは可愛すぎたし、葛城ミサトとは別次元のお姉様方との会話は新鮮で潤いがあって、操縦以外のスキルがどんどん上がっていった。
 
アル・アジフの影響か、綾波レイがフリルフリフリの装いで艦内を歩いた時など・・・いろいろ思い出は尽きないが、とうとうこの日がやってきた。葛城ミサトが告げた通り
 
 
たっっっぷりとたまったツケを払う精算日がやってきたのだ!
正義は最後に、必ず勝つのだ。やられっぱなしの食い逃げなど絶対に許さない!
 
 
そのためのビッグファルコン奪還作戦。それが成されれば、ドロン・ベル以上の寄せ集めである悪党軍団は勝手に瓦解するであろう。ここまできたら鼻高々で一番槍を求めるティターンズも裏切りようもない。「まあ、裏切ったらこっちで始末つけてあげるけど?」首脳陣がこどもパイロットには見られないところで、薄笑いを浮かべていたりもしたが。
 
 
「ゲームなんかだと、作戦成功一歩前、あたりで宇宙から真ボスが降臨してきたりするんだけどねー」
 
そんなことはなく、ザックザック刈り取っていった。まさに、正義は刈る!
 
ここまでのザクザクぶりで、正義チームの活躍を描写していくと、悪党があまりにも可哀想なのでやめておこう。それほどの順調ザクザクぶりなのだ。特にたっぷり特訓しまくったマジンガー一家の戦果は凄まじいの一言。その戦闘領域は何者も近寄れないほど。
 
 
それに匹敵するのが、ニコラ・テスラの駆る電気騎士であった。
 
 
ネオン・スカラに輝きを満タンまで充填された雷電魔人の強いこと強いこと!
 
正直、敵も味方も誰もここまでやると思っていなかったので、戦場のっ腹に大穴が開いた。それを見逃す葛城ミサトでは無論なく、そこからマジンガー一家の戦闘領域に到達、
碇シンジの初号機とようやく合流した。感情的にも見えるこの一手が、実は大局を決めた。
 
 
三星同盟軍はビッグファルコン内に、密かに精神コマンダーゼロ以外の王道の切り札を建設していたのだ。”サイ・アクフラッシュ”・・・・疾風機神サイバスターの必殺技に敵だけやっつける「サイ・フラッシュ」という超便利なマップ兵器があるのだが、これはその名の通り、悪党側のサイ・フラッシュであり、攻め込んでくるに決まっているビッグファルコン本丸に仕掛けておけば、攻め寄せてくる正義のロボ軍団を一網打尽にできる。
自戦力をも巻き添えにして撃つのが悪のマップ兵器のお約束であったが、これはそのルールを無視した”人道”兵器であった。しかも威力も範囲も命中率もシャレにならない。
 
 
その情報をバビル2世らの潜入工作によって入手していた葛城ミサトと紫東遙は「さすがイケメンは考えることが違うわ・・・」と感心したとか。もちろん、城田氏に怒られなくても真面目にやるに決まっている。破壊工作でどうにかできる甘いシロモノではない。
戦艦の主砲を何発ブチ込もうと耐えるほどの宇宙奥の手強度であった。小技ではどうにも。
何重にも防護された切り札は、やはり、力尽くでどうにかするしかない。ただ・・・
 
 
ちせ、には、頼りたくはなかった。
ちせがやれば、ゲージは振り切れて、彼女は本当の・・・・に、なってしまう。
 
 
そのための、そのためには
 
 
ATバビロン・・・・
 
ネルフエヴァチームの誇る最大威力の遠距離攻撃・・・渚カヲルが観測計算するならば、天上天下、嘘のような曲射になろうが命中せぬところはなくどのような防護壁でも貫くのは確定。
ただ、それには四人揃わねばならぬのがネックであったが・・・長らく離れていたゆえのコンビネーション感覚のズレなども心配されたが・・・
 
「え?なんで心配しないの?これ失敗したら・・・」
「するわけないっしょ!?ウチの子たち、なめてもらっちゃ困るわよ!!」
少なくとも葛城ミサトは心配していなかった。
 
「・・・だが、貴方がそう仰るのならば」城田氏も同意する。なんの邪魔もない実験地で行うのと戦場のまっただ中でやるのは全く違うが、訓練でどうにかなるかといえば。
 
「同調シンクロはエヴァパイロットの十八番ですからね〜」などというのもハッタリであるのも、ここまでの付き合いで分かる。
 
戦略で考えれば、ビッグファルコンを攻略は時期尚早、安全確実にサイ・アクフラッシュを無効化できるまで手は出さない、という判断になる。が、時間を与えれば、悪党軍団の勢いが盛り返す可能性が高い。まともな指揮官なら主力であるロンド・ベルに丸投げする。
が、自分たちの首領はそれをやらない。まともではないのだ。いまさらだが。
紫東遙、レフィーナ艦長も最終的には承認した。
 
渚カヲル、惣流アスカ、綾波レイのパイロットとしての能力はここまで旅路で十二分にみせてもらった。子供であろうが信頼に値する。ただ・・・最後の、碇シンジ君は・・・
 
あのマジンガー一家で可愛がられてるようだが・・・この目で見たわけでなく、どこまで信用できるか・・・だが・・・同じエヴァのパイロット達に全く迷いがない。
 
やれるに決まっている、という顔をしている。葛城ミサトのそれは多分に演技であるが、チルドレンのそれは完全に素のそれ。ちょっとばかり間が空いたけれど、それがなんなの?と。強がりでもなんでもなく、ごく自然に。合流する時間を待ちわびているその姿を。
信じて送り出した。
 
他のパイロットたちも同じ気持ちであっただろう。信用できるのか?でも、信用することに決めた。なぜなら、渚カヲルたちが信じきっているから。なんの問題もなく。
 
 
距離はあるけれど、つながっているんだよ、と。シンクロは僕らの得意科目だからね、と。
 
 
言葉に出されることはなかったけれど、
「ならば、合流までの露払いは妾たちに任せよ!」
とフリル幼女の外見にして百戦錬磨のアル・アジフが皆の代表として背中を押した。
 
メイン戦力のデモンベインなら、なんとかやってくれるだろう、と葛城ミサトたちも期待していて。影働きは得意でも打撃戦力が豊富というわけでもない部隊構成で乱戦の中、ダメージをもらわず戦場を突き抜けるなど困難の極みであった。大十字九郎も覚悟を決めていた。さすがのドクターウエストも空気を読んだ。
 
 
そんな悲壮な灰色の空気を輝く雷霆が切り裂いた!
 
 
多少、ニコラ・テスラがドヤ顔になってしまっても仕方がない。
 
 
「あ。カヲル君、綾波さん、アスカじゃないか。よくここまでこれたねー。鉄也さーん、ネルフからですねー」
「紹介とかあとでいいから!!急ぎでリンクして天眼開きなさいよ!!マッハで!!」
「このたびは碇君がおせわになりまして・・・」「なんで挨拶してんのよ!?保護者か!」
「いいさ。初号機に全て任せておけばいいんだ・・・シンジ君、元気だったかい?」
 
 
 
そして、エヴァチルドレン久々の合流から、たったの2ターンで
 
 
ATバビロン発動。
 
 
悪党軍団の最後の切り札「サイ・アクフラッシュ」を停止させた。渚カヲルの仕事であるから派手に爆発させて、ビッグファルコンもおじゃんに、などということはない。
機能停止に必要な装置部分のみをピンポイントで消滅させた。
 
 
これで大勢は決した。年貢の取り立てタイム開始。払いたくない悪党達は我先に逃げ始める。こうなると、ドロン・ベルの役目も終わり。ここで下手な追撃やってケガもらうとかティターンズに任しておけばいい。葛城ミサトは全パイロットにヒリュウ改への帰還を命じた。「シンジ君は?もう少しつきあうって?・・まあ、抜けられないわよね・・・仕方ないかそりゃ・・・渚くんがフォローついてくれるなら、大丈夫か・・・ふうっ・・・」
 
 
 
 
安堵の息をついた。指揮官のその、どうしようもない油断を、終戦を確信した背中を刺しにくるのも悪の花道であったが・・・
 
 
「クッ・・・・」
シュバルツバルトが簀巻きにされて転がされていた。もともと包帯グルグル巻フェイスであるのでどの程度ボコボコにされたのかは不明。当分、自力では動けぬほどには。最後に大いに語りたかったかもしれないが、その体力もなさそうだった。「グホっっ」
 
 
「もしかして、精神コマンダーゼロ、だったか?それに使うつもりだったんじゃないか?
指揮官も始末して士気も下がる・・・なかなかの手だな。相手が悪すぎたが・・・」
冷徹そのものの声は加持リョウジ。ネルフの諜報部所属にして、葛城ミサトの元彼氏。
 
元恋人の危機を予見して、危ういところで守ったならばかなり株があがったのだが・・・
 
 
「この三角頭は人間なのか?」
「声が・・・似ているな」
 
ネルフ副司令冬月コウゾウと司令碇ゲンドウが、こんなタイミングで見物に来ていた。
加持リョウジはこの突然の訪問のガード役だった。有能すぎると面倒ごとがふえる。
ちなみに赤木リツコ博士は留守番役。来たくてしょうがなかったらしいが・・・
 
 
「こんな怪人に狙われるなんて・・・ヒロイン冥利につきるわねえ、ミサトちゃん」
 
 
「ははは・・・どうも・・・」
 
一応今は、首領役なのであるから、碇ゲンドウでもさすがに「ちゃん」付けは控える。いや、もともとしないのだが。とにかく、異論は唱えられない。「このひと」が参観希望をしてくれなかったら、今頃この身体がどうなっていたか・・・そう思えば多少の戯れ言は。
 
 
碇ユイ
 
それに
 
神名麻弥
 
 
の、ゴッドママーズ。さすがの葛城ミサトも貫禄負け。「あ、今回は首領だから、”お頭”とかの方がよかったかしら?」「そうなのですか」「いやいや!ミサトちゃんで結構ですので!ヒロインのお頭つきとか勘弁してください!」
 
 
息子たちの晴れ舞台をその目で見にきたのだろうか・・・とにかく、超VIP結界になってしまった所を、シュバルツバルトがやってきた。警護の手抜かりとは言うまい。怪人に対抗できる者たちも戦場に全投入したのは己の判断。禍福はあざなえる縄のごとし。使徒の相手とはやはりまた勝手が違う、なんていうのも甘えだろう。野散須のオヤジに怒鳴られる。こっちが使った手段をあっちが使わないだろう、なんてのは完全に。
 
 
このメンツの誰がどうやってシュバルツバルトをやったのは、はネルフの機密事項。
いや、加持もがんばってくれたんだけど。さすがに怪人相手は・・いやいや嬉しいけど。
 
そもそも、このヒリュウ改にくるまでに、いくつかぶっ潰してる・・・・本人達は語らないけど、気配で分かる。あと加持の消耗具合で。あー、まだまだ修行が足りない、か。
 
 
 
「よくやってくれた。葛城君」
 
・・・・・碇司令に褒められた。まじか。お叱り頂戴コースかと思ったけど、奥さんがいるからか・・・ならば2重に助かったけど。「シンジたちにも君から伝えてくれたまえ」
 
 
そして、ゴッドママーズたちとあっさり引き上げていく。「お迎え・・・されないのですか・・・折角の機会ですし・・・」「我々は、ここにはいないはずだからな。姿を見せることはできんよ・・・・加持君、あとは任せた」その必殺の速さは仕事人のそれ。安全になってから姿を見せるよくあるお偉いさんムーブとはえらい違い。
加持と顔を見合わせて苦笑するしか。
 
 
「あー・・・65点くらいかしらね?」
「いや、さすがに自己採点厳しすぎるだろう。・・・・89点ってところでどうだ?」
 
「ここで100点にしないところが、あなたのいい所かなあ・・・」
「リっちゃんだったら40点くらいかもな」「いや、最後でガリッとマイナスきて0点でしょ・・・・ま、いいか。まだ仕事が終わったわけでもないし」
 
 
このあと、シュバルツバルトがどうなったのかは、ドロン・ベル最後の機密。闇のお話。
 
 
やるべきことは実は山積み。最後まで処理しきらないとネルフには戻れない。あの背中たちが語っていたし。ティターンズどもが「これは100%オレたちのお手柄!素人どもがかき回して苦労した分を考えると120%かもしれんな!ガハハハ!!」とか超ムカツクことをほざくのは目に見えているので、そんなことを言わさん各種工作は言うまでもなく。
 
豊作であった悪党軍団でここで根絶やし、根切りにして・・・しまうと、某おもちゃ屋さんが困る、というのは冗談だが、悪党の事情もさまざまであり、一万年経っても理解不能そうなのもいれば、10年ほどたって流れが変わればお互いうまくやれるかもしれぬグループもあり。そもそもティターンズが敵になるパターンも・・・まあ、いろいろあるのだ。
 
この混乱期に、次なる争いのタネを埋め込んで、発芽を楽しみに待っている連中もいる。
 
バカめ。そんなもの、記憶力ばつぐんのリスのよーに、残さず発掘してやるわ。噛み砕くわ。そんな食卓に偉い人がいてはいけないのであった。たいして美味くもないだろうし。
 
 
 
でもまあ、今は勝利を喜んで、大一番をやりきってくれた彼らを出迎えよう。
そして、またどこかの温泉地を貸し切って打ち上げ宴会するのだ・・・!
命の洗濯をしまくるのだ!!ビールも飲みまくる!というか浴びてやる!
 
「ダンバインとぶ!」のイントロがいきなり流れだし!
 
葛城ミサトの脳内でオーラロードならぬ宴会ロードがひらかれた。
 
 
ふらっ
 
 
「かえってこい!葛城!!仕事しろ!!29で妖精の翼とか生やすな!!」
 
魂が抜けかけたが、なんとか加持リョウジに呼び止められた。
「ヨダレもふけ!!そろそろシンジ君たちが戻ってくるぞ!!急げ!!」
 
 
葛城ミサトが正気を取り戻して、最後の最後にドロン・ベル首領兼ロボ・クランド家長のメンツが保たれたのかどうか・・・「そうだ!!ビール浴びしなくちゃ・・・ビールどこ?」「それは違うだろ!?野球の優勝だろ!!しかも未成年多めだろ!!やめろー!!」
 
 
冷蔵庫に向けてスクランブルダッシュした葛城ミサトを加持リョウジが止められたかどうかによる。とにかく、正義は刈った。一仕事終えた彼女がちょっとばかりハメを外したとしても・・・それは。時代がら、飲酒ロボット運転に厳しいわけだが・・・